• テキストサイズ

ささめごと -ながい夢- 【NARUTO】

第35章 35話 重たい犠牲





全速力で、シカマルは森の中を駆ける。

シカ(くそっ……こっちでいいのかよ!?)


あの少年が指した方角に一目散に走っているが、キリたちがその後どのようなルートを辿ったのかはわからない。


わずかに残るキリの匂いを追ってはいる。けれど、シカマルは五感に自信がある忍ではない。

正確に拾えているのか。敵がわざと違う道に痕跡を残していたらどうする。

もし途中で道を違えてしまえば、キリに追いつくどころか離れて行ってしまう。



シカ(だからって今はそれ以外に道はねぇ)


ぐっと地面を蹴る力を強めて、走り続けた。


すると、遠くの方でわずかに人の気配がして、シカマルはそちらへと足を向ける。

近付いていけば、キリの気配があるのがわかり、そのスピードは更に速まった。


シカマルの位置からは、相手側が何を話しているのかはわからなかったが、叫び声に近いキリの声が響き渡る。



キリ「誰か、誰か助けて……っ!!!!」

シカ「っ!!」



その声が聞こえた瞬間。


道中で考えていた策略も何もなく、気が付いた時には近くにいた忍を殴り飛ばしていた。


/ 1018ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp