第7章 重ねた失態
チョウ「僕のために言ってくれたのは嬉しいけど、早く謝れたらいいね」
状況が把握できていないヒナタは、頭を抱えているシカマルを見て、困った様子だった。
ヒナタ「えっと…よくわからないけど…が、頑張ってシカマルくん」
シカ「…さんきゅ」
シカマルは、役目を終えて席に戻っていくヒナタの後ろ姿をぼーっと見ていた。
シカ(傷、付いたりしてねーかな)
キリはいつも平気そうな顔をしていたが。人を傷付けて何度も謝るようなやつが、心なく投げつけられた言葉に、本当は傷付いたりしていなかったのだろうか。
そう思えば、早くキリと話がしたかった。
結局、普段通りにギリギリの時間にやって来たキリが席についてすぐに授業は始まってしまったので、話は昼休みまで待つ事になる。
* * *
ぽんっと、チョウジに肩をたたかれて目が覚める。
もやもやした気持ちのまま、授業をとてもじゃないが聞く気にはなれずに、一旦寝る事にしたのはいいが。いつの間にか昼休みに突入していたらしい。
はっ とキリの席を見るが、キリはいない。きょろきょろと教室を見回してもどこにも姿はなかった。
チョウ「さっき外に出てったよ」
シカ「さんきゅ、ちょっと行ってくるわ」
頑張ってね、と応援してくれたチョウジにひらひらと手を振ってキリを探しに行く。
しばらくして、キリの気配を感じて近付いていけば、珍しい事にクラスの女3人とキリが一緒にいた。
…………………………
ーーその後のチョウジとヒナターー
チョウ「キリと話してみたいなー」
ヒナタ「わ、わたしもそう思ってた。でも、嫌がられないかな…?」
チョウ「んー大丈夫じゃない?きっと。今度、話にいってみる?」
ヒナタ「う、うん!」