• テキストサイズ

ささめごと -ながい夢- 【NARUTO】

第34章 さよなら またね





要らなかったら捨てていい、とシカマルに渡された桃色の花。


ふわりと柔らかな香りが鼻をかすめて、少し懐かしさを感じる。

以前、キリが入院した時。シカマルが毎日、届けてくれた花だ。


キリ「……どうも」

シカ「おー」



目当ての人物に会ったことで、シカマルの見舞いという目的は変更になる。


シカ「今からどうするつもりだったんだ?」

キリ「特には、考えてない」


シカ「んじゃ、一回家帰るか? ……ちっと話さなきゃなんねー事もあるしな」

キリ「……? わかった」



改まって、話さなくてはいけない事とは何か。

疑問を抱きながらも、キリは頷いて、シカマルと帰路についた。



任務のために家を出てから一週間を超えて、キリは奈良の家に足を踏み入れる。

するとすぐに「おかえり」と、シカクとヨシノの声が聞こえてきた。



キリの帰宅に気付いた二人は、少し驚いた様子でキリの様子を窺う。


シカク「キリ! もう帰ってきて大丈夫なのか?」

ヨシノ「ほんとだよ、無理してないかい?」


心配そうにキリを労わる二人に、キリは頷いて快調を知らせる。

すると、帰り道からどこか普段とは様子が異なるシカマルが、重々しく口を開いた。



/ 1018ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp