第33章 移り変わる世代
『あんた、名前は?』
キリ「キリです……っ!」
そう言えば突然、彼女にピンっとおでこを弾かれる。
『キリ、あんたの治療は終わった。もう普段通りに動けるが、無茶するんじゃないよ。あれは下忍がするような怪我じゃない』
キリ「すみません」
『別に怒ってるわけじゃない、もっと自分の体を大事にしなって言ってるんだ』
そう言えば、少し眉を下げたキリに、更に言葉を続ける人がもう一人。
三代目「そうじゃ、キリ。おぬしちっと負傷が多過ぎるの。熱心なのはいいが、あまりこの老いぼれに心配かけんでくれ」
キリ「三代目様!」
『うわっ出やがったな、たぬきじじい!!』
ずざっと、後ずさった女性は、憎しみを込めた目で三代目を睨む。
三代目「なんじゃ、その親の仇でも見るような目は……。無一文で売られかけていたところを助けたのは誰だと思っておる」
ふぅ、とため息をついた三代目は、呆れた顔で女性を見つめる。
『くっ、だからって木ノ葉に強制送還するこたないだろう! 大体、火影がこんなところまで何しに来やがったんだ」
三代目「全て自業自得じゃ。して、今日はおぬしに話があって来た」
『ああ? 一体なんの話だい、言われなくてもちゃんと働いてるよ』
三代目「それは結構」