第31章 耐える戦い
カカシ「キリ……こんな状況で言いづらいんだけど、今からすぐに木ノ葉へ戻らないといけない」
そう、カカシもまたシカク同様に顔をしかめて言葉を紡いだ。
カカシ「あの案内人は音のスパイだった。ここへ来る前に大橋を通っただろう、おそらくこのままだとあの橋が上がる」
ナルト「っ! どういう事だってばよ」
カカシ「あそこは、音の管理下にある。多分もう案内人が橋をあげるように伝えてるだろうな。橋が上がって、このまま俺たちが木ノ葉に戻れなくなれば、次々と音隠れの忍が襲ってきて袋叩きってことだ」
ナルト「じゃあどうするんだってばよ」
カカシ「落ち着けナルト。あの橋は要請を受けてすぐに対応出来るものじゃない。ある程度の準備期間が必要だ」
シカ「……その準備期間ってのは?」
カカシ「……おそらく、あと一日満たない。それまでに、あの橋を渡る必要がある」
ナルト、シカ「「なっ……!!」」
ナルト「一日もないって……そんなの無理だってばよ!」
ナルトとシカマルの視線が、キリへと集まる。
カカシ「途中休憩をとったとはいえ、単純に二日かけて来た道のりを半分で行くんだ。倍のスピードで戻らないと間に合わないだろうな」
シカ「ちょっ、待ってくれよ。こんな状態でいけるわけねーだろうが」