第31章 耐える戦い
カカシ「さて、と。お前たちもここで終わりだ。木ノ葉から奪った巻物をどこへやった?」
「大人しくした方が身の為だ」と、カカシにクナイを向けられた音忍は、突然小刻みに震え出し、笑声をあげた。
『はっはっは、終わりなのは俺たちではない。お前たちの方だ!』
ナルト「な、急になんだってばよ、追い詰められておかしくなったのか?」
『巻物など、今はくれてやる。どうせ我ら音からは逃れられん』
そう笑いながら巻物を投げた音忍の奇行に、カカシとシカクは眉を寄せる。
シカク「どういうことだ」
『はははっ、馬鹿なお前たちにも少し教えてやろうか。お前たちが一緒にいたあの小娘は、今頃我ら音忍によって始末されているだろうな』
シカ「!! てめぇキリに何しやがった!?」
『さて……な。しかし、お前たちがそうなるもの時間の問題だ』
愉快そうに顔をゆがめた音忍の発言に、シカクの思考がある所へと導かれた。
シカク「まさか、あの案内人はお前たちの…!」
『くくっ、今頃気がついたか。とうの昔に小娘のもとには刺客を送ってある。小僧、安心しろ、心配せずともお前もすぐに同じところへ向かう事になるさ』
狂ったように笑う音忍。
シカマルの脳裏には音忍の手によって横たわるキリの姿が浮かんだ。
シカ「キリっ!」
カカシ「待て!シカマル!」
カカシの制止も聞かずに、シカマルはアジトを飛び出していく。