第31章 耐える戦い
シカク「キリ、任せられるか」
キリ「はい」
このやり取りに、案内人は怪訝な顔をしてキリを値踏みする。
『……この子どもがお供に? 失礼ですが、本当に大丈夫なんでしょうかね』
シカク「確かに、まだ子どもだが実力は申し分ない。ご自身の身の安全は保証出来ますよ」
そう言えば、案内人も渋々といった様子でそれを了承する
『……そうですか。なら、お任せしましょう』
キリ「この方を送り届けたあと、その地図の道のりを私も追いかけます」
「地図を見せて下さい」と、音隠れまでの地図を覗くキリを見て、ナルトが笑い声を上げた。
ナルト「キリってばバカだな、案内人がいないのにどうやってここまで来るんだってばよ」
「キリも意外とぬけてんだな」と、可笑しそうに笑うナルトに、キリは答える。
キリ「二度も同じ道を通れば充分」
ここまでの道のりと、さらに今からの送り道はよく確認しながら戻る。
よほど気を抜かない限り、道を違えることはない。そして任務中の今、キリが集中を切らすことはないのだ。
そう答えたキリに「ははっまたまたー」とナルトが茶化しているが、キリの表情は変わらない。
ナルト「……………まじで?」
キリはこくりと頷いた。