第31章 耐える戦い
第31話 耐える戦い
緊急任務を受け、木ノ葉隠れの里を出発して二日目の昼。
シカク、キリ、シカマル、カカシ、ナルトの五名は、一つの集落に到着する。
この集落から任務地である音隠れの場所までは、地形が複雑で入り組んでいるため、初見で目的地へ辿り着く事は難しい。
そのため、集落から目的地までは案内人を頼んでいた。
そして手筈通りに、案内人と無事合流を遂げて、六名となったキリ達は、森の中を歩く。
そのまま三時間ほど道無き道を進み、一行がある山脈へ辿り着いたところで、案内人がピタリと足を止める。
『あっしの案内はここで終わりです。複雑な地形はここまで。後は地図を辿って下せぇ』
そう言って、案内人は一つの地図をシカクへ手渡した。
シカク「ああ、ありがとう。助かった」
『いえいえ、お役に立てたなら良かった。して、帰りのあっしのお供にはどなたがついて下さるので?』
シカク「お供?」
『ええ、この案内の帰り。集落までの道のりですよ。この辺りはよく質の悪い盗賊が出没するのでね』
シカク「そんな話は聞いていないが……」
三代目から案内人の手配があるとは聞いていたが、その帰りに護衛が必要だなんて話は初耳だ。
ちらりとカカシに視線を向けるが、カカシも同じく耳にしていなかったようで、小さく首を振った。