第30章 緊急任務
カカシの言葉に、三代目は深妙な面持ちで頷いた。
三代目「そのとき任務についていた木ノ葉の忍は一命をとりとめたが、術のすべが書かれた巻物は根こそぎ持っていかれてしまっての」
ナルト「なっ、それってやべーんじゃねぇの? こんなとこで話してる場合じゃねぇってばよ!」
三代目「慌てるな。巻物は、木ノ葉独自の暗号で書かれている。すぐに解読は不可能だとは思うが、それも時間の問題じゃ。お主たちには」
ナルト「みなまで言うなってばよ!!」
右手の平を三代目へと突き出して、ナルトはうんうんとわざとらしく頷いている。
ナルト「俺たちがその裏切り者の音の奴らをぼっこぼこにして、巻物を取り返してくりゃいいんだろ?」
三代目「まあ、概ね話はそういうことじゃ。少し話もあるのでな、会合に参加していた音の忍は捕縛して木ノ葉に帰還してもらいたい」
ナルト「その任務、このうずまきナルトが引き受けた!!! ぎったんぎったんにとっちめて、一人残らず連れて来てやるってばよ!!」
ナルトは右腕を掲げて、「よっしゃー!」と、歓喜の声を上げた。
ナルト「くー! 芋掘りとか川のごみ拾いなんかじゃなくて、こんな任務を俺は待ってたんだってばよ!」
鼻息を荒くするナルトを見て、三代目は本当に大丈夫なのかと、カカシに無言の視線を送る。
カカシ(……こりゃ、人選を間違えたかな)