第30章 緊急任務
「入れ」の合図と共に、シカク、キリ、シカマルの三人は火影室へと入室する。
ナルト「シカマル! キリ! シカマルの父ちゃんも!」
シカ「! ナルトじゃねーか」
入ってすぐにカカシとナルトの姿が見えて、ナルトから「あー!」っと指をさされる。
カカシ「ちょっとさっきからうるさいよナルト」
騒がしいナルトに、カカシはやれやれと呆れ気味だった。
シカクとキリは、ナルトを華麗に通り過ぎ、三代目火影の前まで足を進める。
シカク「三代目、遅くなりました」
シカクに続いて、キリも一礼して挨拶をすれば、三代目はそう畏まるなと手で制した。
三代目「よい、急に呼び出してすまなかったな。さて、せわしいが早速本題に入る」
三代目の声色が固くなり、その空気の変化を感じてシカマルもナルトも、三代目へと向き直る。
三代目「お主たちには、これから音隠れのはずれまで赴いてもらう事になる」
シカク「音隠れ……ということは会合に何か問題が?」
三代目「ああ、少々やっかいな事になった」
状況の悪さを察した上忍二人の表情が曇る。
シカク、カカシ「「………」」
ナルト「会合? 一体何の話だってばよ?」
「今から説明する」と、三代目は背をもたれて、キィッと椅子を鳴らした。
三代目「少し前から、木ノ葉と音の間で互いの里に伝わる忍術の情報を共有し合わないかという話が出ていた。能力の向上のため、互いに磨き合おうという友好的な会合だったはずなのじゃが……」
カカシ「その途中、音に裏切られたと」