第30章 緊急任務
第30話 緊急任務
木ノ葉の修練場に、ある知らせが来る。
シカマルとキリが修行に励み、それを見ながらげきを飛ばすシカクのもとに、一羽の鳥が現れた。
シカク「!」
その鳥から渡された書簡を広げると、そこには緊急の任務内容が記されていた。
シカク「キリ、任務要請だ」
ちょうど、シカマルにクリティカルヒットをお見舞いして、ごろごろと転がっていくシカマルを見つめていたキリは、即座にその言葉に反応を示した。
キリ「はい」
シカ「くっ、ごほっごほっ」
あたりに舞う砂埃に咳き込みながら、シカマルは立ち上がり、服についた砂をはらう。
シカク「シカマル、お前も来るか?」
シカ「? なんの任務だよ?」
シカク「時間がない、向かいながら説明する」
シカ「は? 今からすぐかよ?」
シカク「そうだ、早く決めろ」
「ちょっと待ってくれ」と、口を開きかけたところで。
ザッとキリがシカクの隣に姿を現した。
キリに視線を向ければ、先ほどまで散らばっていた忍具も、外されていたはずのポーチも、全て装備済みで完全に身支度が整っている。
シカク「キリ、いけるか」
キリ「はい」
力強く頷いたキリを見て、シカクはシカマルに視線をうつす。
シカク「お前は残るんだな」
シカ「っ! いや、俺も行く」