• テキストサイズ

ささめごと -ながい夢- 【NARUTO】

第29章 解毒薬




第29話 解毒薬



ちりちりとした痛みがキリの体に広がる。

身体に耐性があるといっても、それはどんな薬物も効果が0になるというわけではない。



キリ(今回は量が多過ぎた……)



一度目に出されたお茶程度ならば、何の問題も無かった。

しかし、二度目に注がれた毒薬はあまりにも多過ぎて。


よほどフミは、キリのことを殺したかったのだと、そう思う。


舌も、手足も痺れて感覚がよくわからない。

そして、胸のあたりも少し痛んで苦しい。




キリの視線が、自らの腕へと移る。

キリ(……痛い)



フミの家を出てから、シカマルは一言も喋ることなく、キリの右手首を掴んで、ずんずんと先を歩いている。

その手が白くなるほど、強く握っている事に、彼は気付いているのだろうか。



奈良家まで戻ってきたシカマルに連れられて、脱いだ靴を揃える間も無く、家の奥へと入っていく。



そのまま薬材庫へと直行したシカマル。

そこまで来てやっと掴んでいた手を離した。


シカ「キリ、どこか痛むか?」


キリ「胸のあたりが少し……あとは手足が痺れてる。そっちに痛みはない。」

シカ「そこ座ってろ」


そう言ってシカマルは、ばたばたと色んな薬箱や原料の入った小瓶、製薬法の書かれた紙などを漁り始める。

/ 1018ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp