• テキストサイズ

ささめごと -ながい夢- 【NARUTO】

第23章 小さな花




キリの所へ訪れたこと、話がしたいと連れ出したこと、また話をすること自体。きっとヒナタは全てに緊張していたのだろう。

今までキリと目を合わせられずにいたヒナタは、ハッとした様子だった。


ヒナタ「ごめんなさい、具合悪かったのに、わたし気付かなくって……ごめんなさっ……」

自己嫌悪に新たな自己嫌悪を重ねがけしてしまい、ヒナタまで顔を青くしている。

慌てふためいていて取り乱す彼女に、キリはふるふると首を振った。


キリ「大丈夫。これは、気にしないで。体調が悪いわけじゃない」

ヒナタ「で、でも、本当に顔色良くないよ……? 家に戻った方が……」




キリ「平気」

ぴしゃりとそう言えば、ヒナタは開きかけていた口をつぐんだ。



キリ(あぁ……なんだか少し……)


ヒナタの反応に既視感があった。

彼女は、シカマルに似ているのかもしれない。


キリのことなど、放っておけばいいのに気にかけて、責任なんか感じて。

相手を気遣って、必要以上に考えこむところも。配慮深いゆえに、少し突き放せば、それ以上は入り込んでこないところも。


本当に心配そうに、こちらを見つめているヒナタの姿が、より一層そう感じさせた。

シカマルも、ヒナタも、きっと言いたいことがあるだろうに、キリがわざと作った壁に触れないようにしてくれる。



キリ「……本当に、大丈夫。今も、この間の任務でのことも。傷はもう良くなってる。だから、あなたもそんなに気にしないで」


/ 1018ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp