第3章 アカデミーへ
イルカ「ほら、キリ。ここにいるみんなが、今日からお前と一緒にアカデミーに通う事になる仲間だ。キリも自己紹介をしてくれ」
にこにこと肩にポンっと手を置いたイルカとは対照的にキリは無表情のままに口を開く。
キリ「樹の里から木ノ葉へ来ました。キリです」
ナルト(おぉ!すっげー可愛いってばよ)
ナルト「キリちゃんってゆーのか!よろしく!俺はうずまきナルトだってばよ!」
キバ(ナルト!お前だけにいいカッコはさせねー!)
キバ「俺は犬塚キバだ!よろしくな!でもなんだってこんな時期に入学なんだ?」
立ち上がって前のめりにきく二人に、キリは視線を向ける。
キリ「わけあって、ここに来た。それをお前たちに話す理由はない」
キリ「それに、私にお前たちと仲良くやっていく気もない」
あまりに感情のこもっていない言い方と、その言葉に、新しい転校生の登場に良くも悪くもざわついていた教室が一気に静まり返った。
なんだってばよ、感じわりーなと文句を垂れるナルトとキバ。
イルカがまだ昨日木の葉へ来たばかりでキリも気持ちの整理が出来ていないんだと、色々とフォローを入れていたが、すでにキリの第一印象は強烈に頭に刷り込まれた。
もちろんそれは良くない方で。
女たちはやっぱり とか 怖い子 とか非難の目を向ける。
シカ(こりゃ噂ってのも案外本当なのか?)
まあ何にしても面倒だ。
向こうも関わる気はないと言っているのだから、こちらもそうすればいい。
シカ(わざわざめんどくせー事に首突っ込む気はねぇよ)
自分はただ、これまで通りにやってくだけだ。
ふわぁとひとつ大きなあくびをして、机にもたれ今度こそ眠りについた。
* * *
ナルト「なんだってばよあいつ!すっげー性格悪いってばよ!」
キバ「マジでムカつくぜ、顔は可愛い顔してんのによ」
シカ「………zzz」
サクラ いの「「サスケくんは渡さないわよっ」」