第7章 #7 別れのカウントダウン
「もう花霞も2年後は高専に来るんだね」
「早いねー」
思い返せば、短くも長くもあったこの8年
何も無かった訳では無い
私はもう呪術師の道へ進んでいる
体術、呪術共に五条さんに教わっている
毎日という程ではないが、空いてる時は稽古をつけてもらっている
それなりに成長していると思う
五条さんの動きを追える程には動体視力も良くなっていると実感してる
実践はまだだから、それがヤツらに通じるかどうかは分からないけど。
あの五条さんの顔を思い出す度、無性に強くなりたいと思うの
もう二度と、見たくないから
あの時五条さんは何も言わなかったけれど、きっと何かを失ったんだと思う
自分の半分奪われた、何かが足りない。そんなかんじがしたの
私はその半分を埋め合わせしたい
たとえ元の半分に見合わなくても
私はいつの間にか、五条さんが1番になっていたから