第7章 #7 別れのカウントダウン
『──────────!!!?』
バッと飛び起きた花霞
尋常ではない汗の量に鳥肌が立った
今見たのは夢かと安堵すると共に奇妙な胸騒ぎを覚えた
夢にしてはあまりにリアルで、自分の意思がはっきりしていた
それに、今見た五条さんが、少し、いや、かなり、成長していた
髪も少し伸びて、夢の中では分からなかったが、服装も少し違ったと思う
でもそんなこと今の花霞に考えられる余裕も何も無かった
ただ、
無意識に涙を流していた
それを無意識か、それとも驚いてか、バッと乱暴に拭うと、夏でもないのに汗でびっしょりの体を洗おうと花霞は立ち上がった
シャワーを浴びながら、まだ離れないあの夢が頭に過ぎる
どうしても聞き取れなかった五条さんの言葉が気になって仕方がないのだ
ひとつ覚えているとすれば、酷く優しそうな顔をしていたこと。
ただそれだけだった
汗と共にそんな悪夢流してしまえ、と少し熱めのシャワーを頭から被った