第6章 #6 移り変わる心境
最近、五条さんが来ない
大体不定期ではあるが五条さんは1ヶ月2、3回のペースで来ていた
それがもう4ヶ月も来ていない
七海さんが言うには学校には来ているそうだ。
体調を崩してる訳では無いみたい
来なくなったのはあの日───────。
五条さんが暗い顔をしてたあの日
何があったのかは七海さんも分からないみたいで、首を傾げていた
あんな暗い顔してまでどうして来てくれたのかは分からない
あの後、すぐに帰ってしまった
ただ頭を撫でて、苦しそうな、寂しそうな、なんとも
言えない笑みを向けて。
もしかしたら嫌になってしまったかもしれない
ここに来るのが苦しくなってしまったかもしれない
また今日も五条さんの来ない夜だった
そう思いながら、私はベッドに潜った
最近は五条さんのことばかり考えていて、すぐ眠れない
もしかしたら来るかもしれない
そんなことを毎日願っては、諦めての繰り返し
また今日も来なかった
でも明日は。
また明日にほんの少しの願いを託して夢の中に落ちた