• テキストサイズ

【五条悟】運命は戻らない

第5章 #5 受け継がれるもの


ピンポーン

太陽が高くなり影は少なくなる

青い空に白く分厚い雲がかかり始めた季節

ふわっと香る空の匂いに身を委ねていた
花霞の耳にそんな音が聞こえた

「やっほーきたよー」

「家入さんですか、どうしたんですか」

「花霞の様子を見に来たんだ、五条に頼まれてね」
「あ、ちなみにあの2人は任務な」

「そうですか、わざわざありがとうございます」

「しっかし七海一人でよくね?」

「…立ち話もなんですし、どうぞ」

「お邪魔しまーす」
「あ、花霞ちゃん、お邪魔するね?」

『……』

目線を合わせしゃがむ家入に花霞は
小さくペコッとお辞儀するとリビングへと
パタパタ駆けて行った

「ま、山育ちだから人馴れしてないんだろうな」

「そうですね、小学校来週からなのですが
大丈夫でしょうか…」

「七海が悩み事なんて珍しいな」
「大丈夫だろ、虐められたとしても五条がいんだろ」

「そうでした」

「あーそうそう、あの人魚の呪いについて少し調べてみたんだけどな」
「綾芽家って有名な割に開示してる情報が少なすぎてな…」

「そうですか、」

「ただ重要な情報を耳にしてな」
「綾芽家の子供は3歳になると人魚の呪いを継承されると」

「それは不死身という力を継承する事でしょうか?」

「そうだな」
「一生生きていくか、子供に呪いを掛けて死ぬか…か」

「歴代の綾芽家の方は全て後者を選んだということですか」

「あぁ…。」
「ひでー選択だなぁ、」

「私たちにはどうすることも出来ません」

「…見守ろう、花霞を」
/ 42ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp