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【五条悟】運命は戻らない

第4章 #4 日常


「ふー満腹満腹ー」

「それは良かったです、じゃあ帰ってください」

「ええー冷たいなぁ」
「先輩をこんな夜道に放り込むのかいっ!?」

もう七海はツッコミを入れるのにも疲れ
ただため息を着くのみだった

一方の花霞はお腹いっぱい食べたお陰で
睡魔が襲って来たようで先程からこくり、こくりと
首を揺らしていた

「あーそんでさ花霞の話なんだけど」

おちゃらけモードから一変、真面目な話を切り出した五条に七海の下がっていた顔も上がる

「とりあえず花霞が高専に入れる年齢までは七海に面倒を見てもらいたい」

「花霞さんはこちらの道に進むという決断をしてしまうのですか」

正直、七海は納得がいっていなかった
山から無理やり都会へ降ろされ
はたまた知らない人に囲まれ生活するなど

彼女にとってはストレスでしか無いのではないか

他に道はあるのではないかと

「いささか強引では?」
「山から連れ出した挙句に人生を決められるなど」

「これは約束された事だ」

そう言われては七海も返す言葉がない

「そうですか…」

「こいつの母親からな」

花霞の家で見た古びた手紙。
一語一句鮮明に思い出せる

「それでは私は高専までは保護者代わりのようなものということですか」

「そーだな」
「よろしく頼む」

初めて見た五条の真剣な眼差しに

「…分かりました」

押されるように返事をした

「あ、こいつ1級ふつーに倒してたから」

「……はい?」

突然のぶっ飛んだ発言に一瞬この人は何を言ってるのかと混乱した

「いや、山で見た時呪霊よゆーで倒してたし」

「………は、はぁ」

1級レベルを倒す?この歳で?

「信じてねぇだろ 」

「ええ」

「ちぇっ、いつかわかるっつーの」

「見たところ呪力量は多いわけでも…?」

いつの間にやらすうすう寝息を立てて寝ている花霞を七海は見る

1級を倒した……か

七海は有り得ないことに混乱はしながらも
これから見れるのかもな、と考える

「さて、俺は帰るよ、花霞をよろしく」

「分かってますよ」

念押しをされ、はいはい、と返す

「それじゃーな花霞」

そう言って五条は花霞の頭を軽く撫でて
七海の家を後にした
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