第13章 10ページ目 重ねて名付けてミルフィーユ!
ちょこちょこ任務のある学校生活にもだいぶ慣れてきて、休憩時間には皆してちょっとだる~んとなってきた近頃。
わたしは夏油くん専用ゲロ結界を改良するべく、密かに特訓を重ねていた。
そしてその結果、良い感じに使えそうな結界を新たに編み出したので、さっそく今はそのお披露目をしようというところである。
「その前に…ようとう、だっけ?あの小さい虫みたいなやつ!ああいう五条くん曰く雑魚呪霊がうっじゃあ~って現れたらどうですか?」
「蠅頭が?」
「うっじゃあ~?」
「どうって、なぁ…」
うんっ。本当に大したことはないけどそれはもうたっくさん!うっじゃあ~って大量発生したら祓うのけっこう大変だと思うんだ。
聞いてみたものの、硝子ちゃんも夏油くんも五条くんも、それぞれ椅子に座って変わらずだるーんとしている。
これは良い反応は返ってこないと思い、ささっと上向けた掌で丁寧に指名してみる。
「はい、硝子ちゃん!」
「えー…面倒くさい?」
え、それは答えるのが?
それとも大量の呪霊が?
ま、まぁ呪霊ということにしておこうっ。よし次ぃ!
「夏油くん!」
「うーん…目障り?」
う、うん、そうだね。
うっじゃあ~ってこられると目に障るかもしれないね。
なかなか鋭いお答えだったなぁ。よし次ぃ!
「五条くん!」
「あー…ウザイ」
うんうん、そうだねぇー。ウザイよねぇー。
短い一言の中にわかりやすく気持ちが込められているよ。
みんなイイネ!