第12章 9ページ目 たまにはこんな休日を。
日曜日です。休日です。
ここ高専だと、土日だろうが祝日だろうが急に任務が入ったり~なんてよくあることで。
実際昨日は任務で…しかも午前と午後に1件ずつとかやめてほしい。
まぁ難しい内容じゃなかったし、また四人一緒で落ち着いて出来たからいいんだけどね!
帰りに食べたラーメンと杏仁豆腐はおいしかったなぁ…また食べたいじゅるり。
……じゃなくて。
今日は本当に任務も課題もないお休み!ザ・休日!!
だから、硝子ちゃんや最近仲良くなった庵歌姫っていうかわいいお名前の先輩と一緒に、少し前からお買い物に行こう~っていうとっても楽しみな予定を組んでいた。
そう、「いた」のです。過去形。
わたしは大丈夫だったのに、先輩や硝子ちゃんに任務や用事が入ってしまった。
そうしてひとり残るわたしは持て余した時間をどうこうすることもなく、寮の男女共用談話室にあるソファーの上で、だらしなく手足を投げ出しゴロリと寝転がっていたりする。現在進行形。
ああーーーーつまんなぁいっ。
せっかくのお休みなのに、せっかく課題も任務もないのに、硝子ちゃんと先輩と遊びに行くはずだったのに……うう、つまんない…。
ただでさえ人数の少ない寮はとても静かで、まるで世界に自分ひとりきりのような気さえしてくる。
……どうしよう、外に出かけてみようかなぁ?
ちょっとコンビニに行くだけでも気分転換になるかもしれない、と想像して体を起こすとソファーに座り直す。
ううーん、でもなぁ…目的もないのにひとりで行くのかぁ…。
ぶらぶらコンビニまでお散歩というのも悪くはない。悪くはない、のだが……背もたれ用のクッションを手に取り、ぎゅうっと抱きしめて顔を埋める。
「ううん……でもなぁ…やっぱなぁ…」
うーんうーんとクッションにぐりぐり額を擦りつけては唸ってを繰り返し、大きな溜め息を吐きだす。
「ひとり、さびしい…」
最近は寮でも教室でも任務でも誰かと一緒のことが多くて、ひとりで過ごす時間がとても少なくなっていた。
もともと完全に一人きりというのが得意ではなかったけれど、よりいっそう寂しがりになってしまったようだ。
うひん、情けにゃい。