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色んな彼図鑑

第3章 オタクリョウ


ヒロトとチハルに出会ったのが3日前。
3日たてばいつもと同じ日常を送っていた。ただ、今までと違うのは彼らと連絡を取っていること。今まで異性と連絡を取ることなどなかった私は毎日がとても鮮やかだった。

「ななこの後暇ー?最近できたカフェ行かない?」
「うん!行く行く!」
「じゃ、行こー!!そういえば最近なななんかあった?」
「うーん・・・?特にいままでと変わらないかな?」

友達とカフェに行ったのが昨日。
今日はバイトの日だ。私はアニメグッズやフィギュアなどを販売する店でアルバイトをしている。ものすごくアニメが好きなわけではないけれど、色鮮やかな髪色のキャラクター、魔法を使える世界、そんな非現実な部分が好きで働いている。
「おはようございます」
「あぁ、ななさん。おはよう」
「おはようございます店長。」
「ななさん、さっそくで申し訳ないんだけど1つ頼みたいことがあって」
「はい、何でしょう?」
店長からのお願い、接客、品出し、商品の包装・・・
出勤してからあっという間に4時間が経っていた。
(もう12時かー・・早いなー・・)
レジ待ちのお客さんの列ができていた
「いけない、応援いかないと・・!」
レジが落ち着いた頃、店長に声をかけられた
「ななさん、休憩どうぞ。こっちは任せて」
「はい、ありがとうございます」
「ふー・・・っ、今日もお客さんいっぱいだなぁ」
独り言をつぶやきながらあたりをきょろきょろと見渡す。お昼ご飯を食べられる場所を探す。ふと、近くに公園があったことを思い出し、公園に向かうことにした。
公園が見えてきたとき、ふと後ろの人の気配が気になった。
(・・なんか、後つけられてる?いや、気のせいか)
ちょっと歩みを早くする。なんとなく後ろの足音も早くなった気がした。
ちょっぴり怖くなってしまった私はどこか人の多い場所に行こうと、携帯を操作しながら早歩きで歩き始める。

「あ、あ、危ない・・・っ!」

後ろから腕をぐっと掴まれ、引っ張られる。
「えっ、やっ・・!」
ハッとして正面を向くと目の前に木があった。
「あっ!すっ!す、すみませ・・・っ!」
「いえっ!こちらこそ、すみません。ありがとうございます!」
助けてくれた人の方を向くとそこにはおどおどした、オタクと思われる青年がいた。
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