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色んな彼図鑑

第4章 ヒロトとチハル


「普段は誰かと出かけることなんて無いから新鮮だったよ。ありがとう」
「い、いえっ・・!とても楽しかったです!!!」
とても楽しみだったので。と心の中で付け足した。
「よければ家まで送らせてくれる?」
微笑みかけられればNOとは言えないし自分ももっと一緒にいたいと思っていただけに「お願いします」が自分でもわかる位にうきうきしてしまった。

「あれっ?おねえさん?スイーツのおねえさんやん!」
後ろから突然声をかけられふと見ると、チハルが居た。
「あっ、ごめん!デート中やったんやな。邪魔してしもたわ。・・って、ヒロトやん。え?知り合い?」
「いやいや、それはこっちのセリフ。ななさんとどういう関係?」
「どうもこうもコンビニ店員とお客様の関係や!」
「なるほどね」
「2人は知り合い・・だったんですね」
「高校の同級生なんだ。なんでかわかんないんだけど3年間ずっとおんなじクラスだったんだよね。」
「きっと神様が「お前ら仲良うせえ」っていうお告げやったんやと思うで~」
「はいはい。ななさん困ってるから」
「なんや今日冷たいで。あれか?ななちゃんおるでか?」
なんだかんだ言いながら2人は楽しそう、少し置いてけぼりにされながらも2人の会話に耳を傾ける。
「ななさん家に送ってく途中だから。じゃね」
「おう。ヒロトななちゃん頼むで」
チハルに軽く会釈をしてその場を後にする。
なんとなくヒロトとの間に気まずい雰囲気が流れているような気がして何を話そうと必死に考える

「ななさん」

耳元で囁かれはっとする。
すぐ近くにヒロトの顔があった。
「この道は左?」
「あ、えと!ごめんなさい!はい!左です!」
「ふふっ。そんなパニックにならなくても。ごめんね、ちょっといたずらしちゃった」
その後の会話はよく覚えていない。彼のいたずらのせいでずっとドキドキしっぱなしだった。

「今日はありがとう。それじゃあ、またね」
「はい、こちらこそありがとうございました。とても楽しかったです。気を付けて帰ってくださいね」
「うん。・・また、ななさんと出かけたいなと思っているんだけど誘ってもいいかな?」
「はい!もちろんです!」
「ありがと。じゃあ、また後でLINEするね」
「はい、ありがとうございました」
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