第5章 薬。【五条成代 / 家入】
□ 五条悟女体化成り代わり。原作口調死守。
□ 苗字は「五条」。五条主の一人称が「俺」。シリアス。
恋愛系✕。
□家入
五条も夏油も、男と女のくせにこいつらやたら仲いいな、とは思ってた。
何ならこいつらが付き合ったら面白いかなって。
まあ五条星来という女は、どうしようもないクズで駄目だったけど。
星来も私がいねぇと女じゃないなあ、なんて思ったりもした。
全然そんなことなくて、
自分の無関心さが恥ずかしくなる。
だって五条星来はあんなにも最強と謳われる様な、強い奴なのに、
毎日毎日、夏油を思って泣いたりするような女なのに。
めっちゃ一途。だって、今、この瞬間も怖いはずなのに、
帰って来いって、泣き喚きたいはずなのに、
赤い目を腫らして、それでも任務で呪いを祓うんだから。
私には出来ないことを、私より辛いはずのあいつがするんだから。
いっつも肝心な事には、手を出さないようにしてきたって言うのに。
だって、
嫌だ、と思ってしまったから。
五条みたく、大切な人なんて失いたくない、絶対。
だったら、私はなんもいらん。
ただ、ひとつだけ。
“一つだけ、聞かせろ。傑”
“オマエは、非術師を殺し、術師だけの世界を作るっつったよな”
“言いたいのは、非術師に人権もクソもねぇって事か。
非術師ってだけで、生きてる価値もねぇって、そういう事か?”
“硝子も、夜蛾先生も、七海達も!!”
“俺も、非術師だったら殺してたのか!??”
『―――――――――術師じゃない君に、価値なんてないだろ。星来』
此処に、居て欲しいだけ。