第25章 余裕な彼
けれどこれはほんの序章に過ぎずで………
「あっ、まだダメっ!」
「無理だ、止まらん」
「ひゃぁんっ!」
一度果てたくらいで終わる人ではない事はとっくに知っている。
でも今夜は……
「はっ、……っ、………ぁっ、ぁぁんっ、もっと、ゆっくり……あんっ」
「今宵は貴様の願いは聞かん!言葉で言っても分からぬ様だからな、直接体に教え込んでやる」
「おっ、教え込むって何を………ああっん!」
「貴様が俺のもので、俺でなくば満足できんと言うことをだ」
「そんなの…ぁっ、とっくに分かってます……んんっ、そこダメっ、!」
「貴様の言葉は信用ならん、もう二度と他の男の言葉で頬を緩めぬ様教え込まねばならんっ!」
「っ、もっ、もう十分叩き込まれましたから大丈夫ですっ!」
私はとても重要なことを忘れてた。
「まだ足りん」
口の端を不敵に釣り上げた信長様は抵抗する力を削がれた私の足を思いっきり広げて嬉々として腰を打ちつける。
「はぁっん!」
そう、忘れていた。
信長様は、独占欲が最高に強い彼氏だって事を………!
果てても、果てても信長様はずっと私の中にいて、いつまでも私を抱きしめて離さなない。
「……っ、お水…」
喉がもうカラカラだ……
「こっちを向け」
熱い手が私の顔を強引に向かせて口づける。
「んぅ……」
ゴクンっと、喉元を水が下って行った。
「まだ、終わると思うな」
(わぁんっ!乱れ死んじゃう……)
声はもうとっくに枯れている。
途中から記憶もなくなった。
でも、余裕なく私を抱き続けた信長様はとても艶っぽくて愛おしくて……
体力的な限界はあったけど、心はとても満たされた状態で、私はいつの間にか深い眠りに落ちて行った。