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【イケメン戦国】オレ様とカエル

第4章 カエルの正体



大地は、私の一目惚れだった。

ううん、私の恋愛はいつだって一目惚れから始まっていた。

仲の良い男子もいたけど、時にはそう言う男子から告白もされた事もあったけど、友達以上の感情を持てた事がなかった。

だから、私の恋愛は私が一目見て好きになるところからいつだってスタートした。


そう、例えば一目見て「あ!」と何かが自分の心のドアを叩けば、そこからはその人ばかりを目が追ってしまう。

その後はもう自分でも単純だと笑ってしまう位簡単で、”好き”だと認識してしまうんだ。


でも、その好きはいつだって長続きはしない。

好きだと認識した後の私は結構積極的な行動に出るくせに、いざその恋が実りそうになると、その相手のことが途端に嫌になってしまう。


中学の時に好きになった相手は、相手が自分のことが好きだと友達から聞いた後、彼の柔道の試合で真剣な姿を見た途端に嫌になった。

高校の時にやっと両思いになった相手は、初めてのデートで入ったファーストフード店で、彼がハンバーガーを食べる姿を見た途端プツッと糸が切れた様に嫌になって、その日に別れを告げ逃げる様に帰った。

大学生になってからも、好きな人からお前のために作ったと言ってギターを弾き語りされたら嫌になったり、言葉責めで嫌になったりなど、そんなことが続いて、友達の一部からはサイテーだとか、人の気持ちを弄んでるとか色々なことを言われて、気がつけば誰とでも寝る女だと、誰とも付き合ったことがないのにそんな陰口を囁かれる様になった。


そうなると段々と自分はおかしいんじゃないかとか、どこか自分に欠点があるんじゃないかと自己否定が始まり、そんな頃に[蛙化現象]と言う言葉を知って心が軽くなった。

蛙化現象とは、片思いから両思いになった途端相手のことが嫌になる心理の事らしく、原因は色々と書かれていたけど、当てはまると思うものもあれば違うものもあった。








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