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トリップして「私が真の三国無双」と言いたい

第2章 桃園の誓いって私がいていいんですか




酒を飲んだひとたちは、
次々と寝落ちしていった。


わかる。
急に、くるんだよね、眠気って。


「………………、」


ああ。
私も眠くなってきたかも。


瞼が重くなってきたと思ったら。
劉備が天幕へと案内してくれた。


「いいんですか」


関羽と張飛は遠慮すると言ってくれた。
劉備はそう言って寝転がる。





ん?

ちょっと待て
なんで、あんたが
そこに寝るんだよ




いいひとだといいつつも。
かなりの言葉の荒さで
突っ込みを入れる早苗。


さあ座れと言う劉備を見て。
あ、これは動くつもりないやつ。
そう思い、諦めて自身も寝転がる。


「ふあ、…………」


なんか、疲れた。
そう思う前に。
うつらうつらと し始める。



「そなた、………よいのだな」



何がですか と。
言い返す気力も残ってない。
寝落ち寸前。


ふと服が引っ張られたように感じ。
薄くしか開かない目をどうにか凝らすと。
劉備は衣に手をかけていた。



「…………なに、し、て…………」



男と寝屋を共にするということは。
してもいいということだろう。
そんなようなことを、言っている。



「ええ、………ち、が、」


じゃあなんで連れてきたんだよ。
呆けた頭でもツッコミは入れれるらしい。
劉備はどうやら、
きちんと話を聞こうと連れて来たようだ。


ところが。
私がその場で寝ようとしたもんだから。
その気があるのだと勘違いした。
そういうことだ。



「まぎ、らわ、し…………」



ぐう、



限界であった。
早苗は眠ってしまう。


劉備は早苗の衣に手をかけたまま。
目を見開いて固まっていた。


はだけた胸元を凝視しながら。
ごくりと唾を飲み込むも。
流石に寝入ったおなごを手籠めにするのは。


劉備は無事 欲望に打ち勝ち。
はだけていた服を寄せ、元に戻した。



「なんという、おなごだ…………」



亭主でもない男がいる目の前で、寝入るなど。
基本的に、女は男を立てるものでは。



「………………、」



劉備はふっと笑みを浮かべ。
早苗に背を向け、横になる。

すうすうという、
早苗の寝息を聞きながら。
劉備は眠りについた。


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