第5章 周瑜様、美しすぎるんですけど
「出来るだけ、優しくすると約束しよう…………」
出来るだけ、優しく??
いえ いつもこれ以上ないってくらい
優しくしてもらってますけど。
ぼんやりとしたまま、
そんなことを声に出す。
「それは、そなた だからだ」
小喬のことは、
可愛いと思っているが。
孫策が亡くなり
日々 忙殺されるうち
余裕もないので
今は距離を置いているのだと
周瑜は言った。
「………………、」
え?
あれ??
これって、どういう。
目の前のご尊顔。
微笑まれている。
美しい顔が。
近付いて来る。
唇が、触れる。
「………………」
口付けられている。
そうか、これは 夢だ。
こんなに美しいひとが。
私のようなモブ。
ないない。それはない。
夢だとわかれば。
思ってること言っていいよね。
「周瑜様、大好きです」
うっとりしてしまう。
目の前の綺麗なお顔。
つい、じいっと見つめてしまう。
「早苗」
私もそなたを好ましく思っている。
周瑜は丁寧な言葉で返してくれた。
「わあい…………」
素晴らしい夢です。
こんな美しい方と両想いになれるとは。
ずっと寝てられたら幸せでしょうね。
早苗は目の前の周瑜に手を伸ばした。
すべすべの頬。温かい。
「リアル、だなあ」
りある とはなんだ。
周瑜の問いに。
いえ、夢だってわかってるんで。
と、間違った認識を披露。
「ふ、面白いな、君は」
周瑜は早苗に口付けながら。
衣に手をかけ、するすると脱がしていく。
なんと匠!
まあ
しどろもどろされても
周瑜様じゃないよね
「周瑜様も…………」
私だけでは嫌です。
早苗はそう言うも、
上手く手に力が入らない。
「これは失敬」
ばさ、
周瑜は自身の衣を脱ぎ。
早苗の前に美しい肢体を晒した。
「!!!!!」
ぎゃ―――――!!
彫刻!
なにこれ
こんな男の人
生きてていいんですか!?
ベッドでのたうち回る早苗。
周瑜は手を伸ばし、それを制した。
「そんなに喜んでくれるとは。男冥利に尽きるな」