第3章 呂布って逃げるしかないやつですよね
夏侯淵から無事、弓セットをゲットした。
よーし!
これで 最悪 呂布を
赤兎馬から引きずり降ろしてやる!
出陣まで、まだ時間はあるようだ。
少し弓の練習でもしてみるか。
シュンッ
思ったよか、なんとかなりそう。
ゲーム設定万歳。
「あんまりやると、手痛めそうだけど」
慣れてないから、おそらく
変なところに力が入るんだろう。
指の掛け方も、いまひとつ。
「引くときは、ここに指を…………」
横から口を挟んでくる者が。
顔をみると、そこには。
髪を結った、なんとも正義の味方っぽい青年。
なるほど、白馬に乗るわけだ。
趙雲―――――!
流石!ゲームの顔!!
そこそこまあまあのイケメンですよね!!
「ありがとうございます~」
素直に言うことは聞いておかねば。
そのうち、大出世。五代将軍の仲間入り。
「こんなか弱いおなごさえ、出さねばならぬのか」
おおっと、
劉備が悪く思われたら不味い。
ここは全力でフォローしとくべきか。
「私が、望んだのです」
取って付けた理由。敵討ち。
まあこの時代、あっても珍しくないでしょ。
「そうであったか…………」
「うっ、」
そんな顔しないでくださーい
良心が痛みますんで~~~~
「大丈夫です。危ないと思ったら(一目散に)逃げますんで」
レクチャーしてくれたことに御礼を言い。
張飛がずかずかと歩いているのを見つけ、
走り寄っていく。
「そろそろ、かなあ」
「おう、準備出来てるか?」
ばっちりです。
弓も背負ったし。
関羽のおさがりの槍も、この通り。
「顔を知らないモブ武将で力試し、かな…………」
ぶつぶつと頭で戦の流れを確認。
まず、門に向かうんだったはず。
関羽だったかな?
華雄を 打ち取ったりー! するのは。
「そうだ!貂蝉、生で見れるかも」
絶世の美女。
董卓と呂布を手玉に取り、
その名を中華全域に轟かせる女性。
「不運な星の元、生まれちゃったのかな」
あんなに綺麗なら。
いくらでも、相手いるじゃん。
周瑜とかさ。せめてもうちょっと
選んでもバチ当たんないでしょうに。