第2章 桃園の誓いって私がいていいんですか
打ち取ったりー!したいだけ。
まあ、間違っては、いないか。
「時々、こうやってまた手合わせしてくれると嬉しいです」
ぶんぶん槍を振り回していると。
張苞が、関羽さんのズリぃと横からブーイング。
貸してくれと言われるも、
私が貰ったんだから貸すだけだと念を押し渡す。
「ん?」
三人が桜の下で、なんかやってますね。
兄弟よ、とか、なんとか。
聞いたことあるフレーズ…………
ああ!?
気ぃついたら、張飛のやつ
また酒持ってきてるじゃん!
「生死を分かつとも―――――」
「………………」
これって。もしかして。もしかする?
「兄者!ならこいつもだ!共に剣を交え、これから共に進もうってんだからよ!」
ちょっっと待て~~~~~
共に進むなんて
一っっ言もいってませんけど!?
「そうだな。早苗もここに」
おいおいおいぃ
あっさり引き入れるんじゃないよ
どこの馬の(以下略)
「我ら生まれた日は違えども 死す時は同じ日同じ時を願わん」
いやいやいや
願ってないんですよ
私はね
三人は笑顔で。
酒を酌み交わす。
そこに。
何故か、私まで。
「大丈夫、かなぁ…………」
メインイベントに
モブが入っちまって。
これで歴史変わったりとか。
…………ないよね?
三人はとても嬉しそうで。
口を挟むなんて、出来るはずもなくて。
でも。
間近で、かの有名なワンシーンを
見ることが出来たことに。
いちゲームユーザーとして。
胸を熱くせずには、いられなかった。