第10章 喪失
一抹の不安を拭いきれないまま、夜蛾とパンダは真希に背中を押され連れられて行くを見送った。
「ーーーなぁ正道、は術師になれると思うか?」
「・・・厳しいだろうな、彼女はあまりに脆すぎる。今回の事もあるし、2ヶ月の期間を待たずして辞めるかもしれんな。」
「・・・そうか。俺らに出来る事は?」
「今は支えてやる事ぐらいだろう。
その後は自分の意思で決めるしかないんだ。
それにこの世界はそんなに甘くない。
覚悟がない奴には到底務まらんからな。」
2人が窓の外に目を向けると、ちょうど4人が外を歩いて行くのが目に入った。
「・・・人間は複雑だからな。。」
「あぁ、、そうだな。」
とは出会ってまだ1ヶ月程しか経っていない。
不器用で真面目、ひたむきに頑張る姿にいつの間にか一緒にいるこっちの心が動かされる。
そんな女の子だ。
、待ってるぞ。
パンダは小さくなっていく4人の背中を見つめた。