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呪術廻戦  〜生きた証 前編 〜

第9章 指輪





『・・・・え?』


ーーー亡くなった?


思いもよらない答えに私は言葉を失った…。




それからパンダ君は憂太君とその亡くなった女の子の話を聞かせてくれた。


幼いながらも2人は結婚の約束を交わしていたらしい。
そして皮肉にも憂太君の目の前でその女の子は交通事故で亡くなった…
その子は死んだ直後、強大な呪いとなり憂太くんに取り憑いてしまったというのだ。

憂太君はその呪いを解くため、
その女の子、里香ちゃんを成仏させるために呪術高専に入った…。




『・・・・・。』


ーーー悲しい憂太君の過去。
大事な人を失う辛さは痛いほどわかる。
その上、その大事な人が成仏出来ずに姿、形を変えて呪いとなってしまったなんて…。


眉を下げ、いつも優しい表情で笑う憂太君の顔が思い浮かび、胸がキュッと締め付けられた。




「きっと憂太は大丈夫だ。
この3ヶ月で随分前向きになったし、憂太自身相当強くなったからな。
きっと解呪だってそのうち出来るだろうからそんな心配するな?」


『うん、、、そうだね…』


私は目を伏せ頷いた。


するとそんな私の顔を覗き込むように、パンダ君がぐっと顔を近づけて来た。


「彼女がいなくてホッとしたのか?」

「高菜⁇」

『えっ?ちっ、違うよっ⁈そういうんじゃない…』

「へぇ〜〜憂太は優しいからな。ま、ライバルは特級過呪怨霊だけど頑張れよ!」


ニヤニヤしながらパンダ君は私の肩をポンッと叩いた。


『パンダ君っ〜〜〜』


もうっ‼︎違うって言ってるのに〜〜‼︎

心の中で突っ込みを入れるも、胸の内は少しだけ複雑だった。




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