第9章 指輪
あまりに唐突過ぎたのか、パンダ君と狗巻君はポカンと口を開いた。
「彼女…?憂太に?」
「ツナマヨ…?」
あ、、、あれ?
2人の反応に私は苦笑いを浮かべながら左手の掌を上げて見せた。
『えっと、、ほら憂太君て左手の薬指に指輪してるでしょ?
あれってペアリングだよね…?
私と憂太君は成り行きで一緒の部屋に住んでるけど、彼女さんに変な誤解されてたら申し訳ないな、ってずっと思ってて…。』
「あぁ…アレな?
ーーーあれは婚約指輪なんだと。」
『こっ、婚約⁇』
彼女以上の存在につい声が裏返ってしまった。
「ーーーでも相手はもう死んでるけどな。」