第7章 夢の中の人は。
ハッと目を開けると、そこは昨日寝泊まりした寮の部屋だった。
・・・・夢。
何度も見た夢だけど、あの日の話しをした後だからか、今日のは今までで1番リアルだった…。
上半身を起こし、目尻に溜まった涙を拭う。
・・・私、学長室で気を失ったんだ。
『ッ⁉︎⁉︎』
一気に血の気が引き、私は慌ててベッドから降りると部屋を飛び出した。
バンッッ
勢い良くドアを開けると、リビングでカレーを食べている五条さんと憂太君と目が合った。
「あ、目覚めた〜?そんな慌ててどうしたの?お腹空いた〜?」
「ちょうど出来たばっかりだからさんも一緒に食べよう?」
いやいや、、、ちょっと待って?
2人共、何呑気にカレー食べてるの…?
私はつかつかと歩き、2人の前に立つ。
『あのっ!私学長室で話してる最中頭痛くなって倒れたんですっ!
気失っちゃって、、、気づいたらここで寝てるし…
もしかしてまた・・・」
尻窄みになる声に、五条さんは、
「あぁ〜そう言う事ね。」
と言うと私の肩をポンポンと叩き、
「大丈夫、ただ気を失っただけだよ。
念のため硝子にも診てもらったけど異常無いって。
学長室での記憶、ちゃんとあるでしょ?」
『・・・あります。』
「ん。なら問題ナーシ!
ほら立ってないで座る!」
『は、はぁ、、、』
「今カレー用意するから、ここ座って待ってて?」
憂太君が席を立ち、キッチンへ消える。
「憂太がカレー作ってくれたんだよ?
やっぱり持つべきものは料理の出来る彼氏だよねっ?」
ご機嫌な五条さんに「はぁ、、」と返事をし、とりあえず憂太君の隣の椅子に腰を下ろした。