第6章 調査報告
"学長室"と書いてある扉を五条さんがノックをすると、
「入れ。」と一言、低い声が返ってきて私達は中へと入った。
「悟、遅いぞ?また寄り道でもしてたのか?」
ギョッと目を見開いた。
見た目ヤバいって、そっちの意味だったんだ…‼︎
大きな体格に刈り上げた頭、サングラスを掛けた強面の男性が眉を顰め座っていた。
・・・・怖。
「やだなぁ、寄り道じゃなくてと親睦を深めてただけだよ、ねぇ?」
全く悪びれてない五条さんに急にふられ、私は曖昧に頷いた。
「はぁ…全く。
それと改めて。
私はこの学校の学長を務める夜蛾正道だ。」
『です、、、』
ドキドキしながらお辞儀をし、挨拶していると、
トントン…と控えめにノックをする音が聞こえた。
「伊地知です、、只今戻りました…」
「入れ。」
「失礼致します…」
おずおずと入って来たのは、細身でスーツ姿のメガネを掛けた男性だ。
その人は私と五条さんを見るなりギョッと目を見開いた。
「グッドタイミングじゃーん伊地知。
それなりに収穫あったみたいだね?」
「五条さん、、お疲れ様です…。予定よりだいぶ時間が掛かってしまい申し訳ありませんでした。」
「いーよ。今回は僕も苦戦してる。
で、僕らが呼び出された理由は伊地知の調査結果を聞くためなんですよね?」
五条さんはどかっとソファに腰を下ろすと長い足を組んだ。
「ああ、そうだ。本人に聞きたい事もあるしな。」
なんだか重苦しい雰囲気に私はごくり、と唾を飲み込んだ。