第6章 調査報告
高専に着く頃には日が傾き、空は夕焼けに染まっていた。
途中、五条さんの携帯に連絡があり、高専に戻り次第、私を連れて学長室に来るよう言われていた為、五条さんと2人でそのまま学長室へと向かう事になった。
憂太君はグラウンドで自主練をしている同級生と合流するらしく、「またあとで!」と走って行ってしまった。
私、何か怒られるのかな、、、俯きながら校舎内を歩いていると、
「学長、見た目ヤバいけど普段はぬいぐるみ作るのが趣味のオジサンだから。」
気を遣ってくれたのか、五条さんがヘラっと笑いながら声を掛けてくれた。
『・・・は、はぁ。』
頭の中でおじさんがぬいぐるみを作るという奇妙な姿を想像し、少しだけ気が緩んだ。