第5章 任務
『ーーーーーッ⁉︎』
全身が金縛りに合ったように恐怖で身体が動かない。
膝は震え、体温が急激に冷えていく…。
「お?ようやく姿を現したね。」
「コノ オンナ ダァーーーーレーーー⁇」
真後ろから聞こえる声に恐る恐る、目線を後ろへ向けた。
『ーーーーひぃっ、、』
五条さんのライトに照らされたソレは、
長い髪を振り乱し、大きな鎌のようなモノを手にしていた。
そしてギロリと光る目は憎しみからなのか、怒りからなのか、、真っ赤に染まり私を見下ろしている。
「コノ オンナ ダ ダァレーーーー??」
ーーーーこ、殺される、、、‼︎
ここまで強い怨念を纏った呪いと対峙するのは初めてだ。
それに知能があるのか、言葉を発している…。
恐怖で震える私とは対照的に、五条さんは繋いだ手を見せつけるかのように上へと持ち上げ、口に綺麗な弧を描いた。
「この子は僕の大事な人だから近づかないでくれる?」
・・・そんな事、言ったら、、、
五条さんの煽りともとれるセリフに、呪霊は呻き声を上げた。
「ヴヴーーーァアアアーーーーーーー‼︎‼︎」
地響きがする程の低い声に、トンネル内が揺れ、パラパラと古くなったコンクリートが剥がれ落ちる。
『ご、、五条さん、、?何か、、やばくない
ですか…?』
「ハハッ、呪力が跳ね上がったね。
全く、女の嫉妬ってやつは怖いね〜?』
『笑ってる場合じゃ、、ーーーッ⁈』
ーー首元に鎌がピタッと当てられ、ヒュッと息を呑んだーーーー。