第5章 任務
五条さんは携帯を持っている手と反対の方の手を伸ばすと私の手を握った。
ーーー⁉︎
突然手を繋がれ、驚いて固まっていると、
「あれ?もしかして照れてる〜?カーワイ♡」
茶化すような口調で私の顔をライトで照らしてきた。
『ーーー照れてません。
それより、五条さんはこの状況でも余裕なんですね…』
「ククッ、まぁ〜ね〜、僕強いし?」
冗談なのか本気なのか、イマイチ分からないトーンで話す五条さんは前にライトを向けると、私の手を引き今度は少しゆっくりめに歩き始めた。
「・・ここね、被害に遭うのは決まって女、なんだよ。それもカップルで来た女の方だけを狙うらしい。」
「・・・・え?」
思わず握られた手に視線を落とした。
ーーー私達、側から見たら肝試しに来たカップルに見えるんじゃ…。
そんな情報を知ってて、何故手を繋いだのか抗議しようと口を開きかけた時、、、、
ーーーーー突然、私の背後に何かが現れた。