第4章 監視役
動きやすそうな黒のゆるっとしたパンツに、お洒落なスタンドカラーの白いシャツに袖を通した。
Tシャツも何枚かあったけど、ほとんどが長袖のもので少しホッとした。
ーーー五条さん、傷跡の事知っててあえて袖のあるものを選んでくれたのかな…?
けど、あの軽薄そうな笑いが頭をよぎり、それはないか。。と首を横に振った。
それから簡単に朝食を済ませ、詳しい説明は行きながらするから〜と言う五条さんに連れられ、一台の車に乗り込んだ。
"監視"と言うから部屋に閉じこもるのかと思っていたが、どうやら違うらしい。
新田さん、という明るそうな女性が運転し、助手席に五条さん、後ろに私と乙骨憂太君が座る。
「悪いね、無茶言って出てもらって?
昨日から伊地知、どっかの山奥で調査してて帰って来なくてさ〜。」
「いえっ全然大丈夫っす‼︎
休みでも予定無くてダラダラするつもりだったんで。」
前の2人が会話を続ける中、私はふと気になった事を乙骨憂太君に聞いた。
『家入さんからは呪術師を育てる学校だって聞いたんですけど…乙骨憂太君も生徒、なんですよね?』
「あ、うん。一年生は僕の他にあと3人いるよ。」
『・・たった4人て事ですか?』
「うん、僕も最初は驚いた(笑)
けどみんな個性は強いけど、仲間想いで良い人達だよ。」
そう言うとニコッと笑顔を見せた。
『そうなんですね…。』
私は窓の外に視線を向けた。
仲間、、、か。