第4章 監視役
あかりちゃんや施設のみんなの顔が思い浮かぶ。
施設や学校には五条さんが連絡してくれたみたいだけど、早苗さん心配してるだろうな…。
「あの、、さん。」
『・・・?』
「・・これから一緒に行動する事多くなるし、敬語使わなくていいから。
それに名前、、憂太で良いよ?」
照れているのか、耳は薄っすらと紅く染まり、ポリポリとこめかみのあたりを掻いている。
もしかして距離を、、縮めようとしてくれてるのかな…。
ーーーーだとしたら少し嬉しいかも…。
私はここに来て、初めて表情を緩め口を綻ばせた。
『・・・はい、、じゃあ憂太君、、て呼ばせて頂きます…。』
「そんなに賢まらないで大丈夫だよ〜(笑)タメ語で良いからね?」
『・・・うん。じゃあ、、ありがとう…』
そんな微笑ましいやり取りをバッグミラー越しに見ていた五条は、
「青春だね〜〜」
と窓に頬杖を付きながら口の両端を持ち上げた。