第3章 私は何者か。
広い部屋に1人取り残され、ただ呆然と立ち尽くした。
「・・・え〜〜〜、、、」
横暴だ…。
今日の任務はそれほど難しい任務では無かった筈なのに、、、
まさかこんな展開になるなんて、、、
でも…
僕は偶然見てしまった。
彼女の手首の傷を…
医務室で僕の制服を掴んだ時、シャツの袖から痛々しいリストカットの跡が見えた。
彼女も闇を抱えているーーーー
そう思った。
僕は死のうとしても死ね無かった。
ほんの数ヶ月前の話なのに、何だか凄く前の出来事のような気がする。
そんな風に思えるのは、同級生の3人や先生、何より里香ちゃんが僕の事を守ってくれたお陰だから…
・・・でもさんはどうなんだろう。
「・・・・僕でも少しは支えになれるかな・・・」
よし、と気持ちを切り替え、ひとまず身の回りの必要なものだけを取りに自室へと足早に戻った。