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呪術廻戦  〜生きた証 前編 〜

第3章 私は何者か。


ふと壁に掛けてある時計に視線を移すと時刻はすでに19時を回っていた。



・・そもそもなんで今、そんな話を聞かされないといけないんだろうか。
呪いとか呪霊とか、、、
そんな事よりも、一刻も早くあかりちゃんの所へ行きたい。




『あの、、、私は怪我もしてないですし、時間も遅いので、もう帰っても良いですか…?』


「残念だけど…それは出来ない。」


家入さんは目を伏せ首を横に振った。


『え…どうして…?』


すると五条さんが代わりに口を開いた。


「今、君には疑いが掛けられているんだよ。
あの屋上で2人が死亡、君の友達含めて2人が重傷を負ってる。
それに君は関与してるからね。」


『・・・な、にを…言ってるんですか…?』


五条さんの表情が、先程までとは違う真面目な顔つきに変わった。



「現場には君の痕跡が残ってた。
呪力を使えば痕跡が残るんだよ。
生徒達を襲った呪霊は確かに君が祓ってる。
だけど問題なのは死亡した1人の女生徒と、重体の男子生徒には呪霊の仕業ではない傷跡が残っていた。」


『・・・・私が、、やった、って言うんですか…?』


信じ難い話しに思わず声が上擦った。


「そうだね。だからややこしい事になってる。」

 
『そんな、、、、』



ーーーー正直、もう頭がパニックだ。
私が意識を失ってから屋上で何が起こったの…?
必死で思い出そうとしても何も思い出せない…。


カタカタと小刻みに震える身体を押さえるように両腕でぎゅっと自身を抱きしめる。




その時、ずっと黙っていた乙骨憂太と名乗った男の子が口を開いた。



「ーーー先生、、今日は遅いしこれぐらいにしませんか…?」


彼は眉を寄せ心配そうな顔つきで私と五条さんを交互に見た。



「うーーん、そーだね。
まぁ話した感じ、嘘を付いてる訳でも無さそうだし?
続きは調査結果が出てからにしようか。」


五条さんはパンッと手を叩くと立ち上がり、ニカッと白い歯を見せて笑った。


「じゃあここからは僕の優秀な生徒の出番だよ〜♡」



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