第18章 宣戦布告
「ーーー⁉︎」
最後の言葉だけは理解できた。
理解は出来たけど、あまりに衝撃的過ぎて全員が言葉を失った。
「僕の生徒にイカレた思想を吹きこまないでもらおうか。」
既に僕たちの背後には五条先生をはじめ、学長や高専にいた先生、呪術師が勢揃いしていた。
そんな緊迫とした状況でも、夏油という人は僕の肩に腕を回したまま、にっこりと笑い五条先生に視線を向けた。
「悟ー‼︎久しいねー‼︎」
「まず、その子達から離れろ。傑。」
・・・お互い下の名前で呼んだ?
そこでようやく思い出した。
"夏油傑"
さんが以前、夢の話をしていた時にでてきた名前だ。
やっぱり五条先生と知り合いだったんだ…。
そして五条先生の言葉など気にも止めない様子の夏油さんは尚も喋り続けた。
「それにしても今年の一年は粒揃いだね。
特級被呪者、突然変異呪骸、呪言師の末裔、
そして、、、禅院家のおちこぼれ。」
嘲笑うかのような笑みを浮かべ真希さんを罵った。
「ーーーテメェ」
「発言には気をつけろ、君のような猿は私の世界にはいらないんだから。」
バシッ
僕は夏油さんの腕を振り払い、キッと睨み上げ、
「友達を侮辱する人の手伝いは僕には出来ない‼︎」
キッパリと言い切った。
夏油さんは申し訳無さそうに眉を下げ謝罪を述べたところに、五条先生が僕と夏油さんの間に身体を割り込ませて来た。