第18章 宣戦布告
一瞬にして距離をつめ、ぎゅっと両手を握られていた。
「えっ、あっ、はじめまして…」
ーーーどこかで聞いた事のある名前、、、
その人は貼り付けたような笑みを浮かべるとその口からスラスラと言葉を語り出した。
「君はとても素晴らしい力を持っているね。
私はね、大いなる力は大いなる目的のために使うべきだと考える。
今の世界に疑問はないかい?
一般社会の秩序を守る為、呪術師が暗躍する世界さ。」
正直、何を言っているか分からなくて返答に困っていると、ガシッと肩を組まれ、さらに演説はエスカレートしていく。
「つまりね、強者が弱者に適応する矛盾が成立してしまっているんだ。
なんって嘆かわしい‼︎
万物の霊長が自らの進化の歩みを止めてるわけさ。
ナンセンス‼︎
そろそろ人類も生存戦略を見直すべきだよ。
だからね、君にも手伝ってほしいわけ。」
「・・?何を、ですか?」
「非術師を皆殺しにして呪術師だけの世界を作るんだ。」