第15章 不穏
「お前に聞いてんだぞ?シカトしてねーで何とか言えよ。
アイツのせいで俺の人生めちゃくちゃにされたんだ、、
やられた分、やり返さねーと気がすまねぇ…。」
「・・・ちゃんは穏やかで優しい人です…!
誰かと勘違い、、してるんじゃないですか…?」
「ぁあ?あいつが穏やか?
笑わせんな。地味で陰キャのフリしてるだけで中身はサイコパスじゃねーか。」
・・・地味で陰キャ、、?
その聞き覚えのある言葉にピクリと反応する。
もしかして、、、、
「俺のツラ、よく見ろよ、ひでーだろ?
鼻骨は折れて、左目は半分しか開かねぇ。前歯は2本とも欠けた。
・・全部アイツに顔を蹴られた時の怪我だ。」
やっぱり…屋上であかりちゃんを襲ってた男だ。
「・・・嘘、、ちゃんがそんな事するわけない!」
みさきちゃんが男に食ってかかった時、
パァンッと乾いた音が響いた。
男がみさきちゃんの頬を思い切り平手打ちしたのを見て、足が勝手に動いた。