第14章 夏の終わりに。
それから夕飯を食べ終えた私達は、寮の裏手にある普段はほとんど使われていない駐車場へと足を向けた。
外はすっかりと暗くなり、時より吹く風が涼しく気持ち良い。
『無断で花火とかして後で怒られないかな…?』
「そこは心配ないゾー?ちゃんとマサミチの許可もとったしな。
それにこのバケツ持たせたのもマサミチだし。」
・・・まさみち?
「学長はパンダに甘いんだよ。
ま、お陰で色々助かってるけどなー?」
まさみちって学長の事か…と納得していると、駐車場の方から何やら聞き覚えのある声が聞こえてきた。
『・・・ん?あの声って、、』
暗くてよく見えず目を細めると、
「憂太、棘ーーーー点火っ‼︎」
五条先生の声が聞こえたと同時、、、
シュバッ!シュバババッ!シュバババッ!
地面に置かれた6本の筒が音を立てながら火花を噴き上げた。
暗闇だった駐車場が一気に明るくなり、私は目を見開いた。