第13章 表と裏
カシャカシャカシャッ
近くで機械音が聞こえ、ふと目が覚めた。
『・・・・ん、、』
薄く目を開けると、窓からは朝陽が差し込み部屋を明るく照らしていた。
そして・・・
「グッモーーーニンッ‼︎♡」
手には携帯のカメラを構え、口の端を吊り上げ笑う五条先生が脇に立っていた。
『・・・おはよう…ございます…』
「寝起きドッキリ仕掛けようとしたらこっちがドッキリしちゃったじゃーん!
憂太ってばやるね〜〜!」
ニヤニヤと笑う五条先生の視線の先、ふと手元に目線を向けると、まだ手がしっかりと繋がれている事に気づいた。
『・・・憂太くん…』
憂太君は手を握ったまま、私の寝てるベッドに頭を突っ伏して寝ている。
こんな体制で辛かっただろうな…と申し訳なく思っていると、憂太君の瞼がピクリと動いた。
これ以上五条先生にからかわれるのも可哀想だと思い、そっと手を離し私は上半身を起こした。
「・・・ん、、あれ?寝ちゃってた…」
憂太君は目を覚まし、眠そうに目をこすると、
「おはよ〜〜憂太♡
よく眠れたみたいだねっ!」
「えっ⁈五条先生?、、、それにさん起きて、、大丈夫⁇」
『うん、大丈夫だよ。
それと付き添ってくれてありがとう。』
「え〜〜‼︎チョットチョット‼︎‼︎何か2人の距離感近くない⁈
それに憂太、顔赤いよ?」
五条先生は憂太君の肩に腕を回し、いつものようにからかい始めると、憂太君はさらに顔を赤らめて抵抗する。
何だかこの感じ、久しぶりかも…
ーーーーけど、前ならこの微笑ましい光景に笑う事が出来たのに、、、、今は、、、、