第12章 幻覚か現実か。
真希がクイッと顎を上げた先、、、
霊安室の扉は開け放たれていて中へ視線を向けた憂太と棘は言葉を失った。
床には大量の血溜まり、そして中央にあるはずの遺体が忽然と無くなっていた。
「・・・すじこ、、」
「と、とにかくさんを探さないと‼︎」
その時、奥の通路から男の叫び声が聞こえてきた。
「ゔあぁぁーーーーやめろっ!!」
3人は顔を見合わせ頷くと、声が聞こえた方へと急ぐ。
そして"関係者以外立ち入り禁止"と書いてある出入り口の前に立った。
真希はドアに手を掛けて憂太と棘に視線を送る。
「ーーーこの感じからして相手は呪霊じゃない、恐らく人間だ。
やべー奴だったらさっさとを助けてここから出るぞ?」
2人が頷いたのを合図に、真希は静かにドアを開けた。