第12章 幻覚か現実か。
虚ろとしながら、足元に転がっていたサバイバルナイフを手に取った。
『ーーーもう、、1人は、、、やだ、、、、、』
私は両手でナイフを握ると、自分の腹に思い切り突き刺した。
『うっ、、、、』
刺した部分からドクドクと熱い血が流れていく。
最早これが現実なのかどうかも分からず、激しい痛みと朦朧とする意識の中、、、
最後に視た人物。
ーーーーそれは、
哀しげに眉を下げて微笑む姿…
『ーーーお母、、さんっ、、、』
必死の叫びも虚しく、お母さんは見ず知らずの子供を庇う様にして土砂に飲まれていった。
『うっ、、、うぁぁああああーーーーーー‼︎』