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赤眼の白妙姫 

第2章 赤い髪


「ああ、お前と同じような理由で同じようなことがあったからな。それで怒ってるんだろう。」

「センリの髪色も珍しいからね。」

キキはそう言いながら殺気を放っているセンリをどうどうとなだめる。

「というか隣の国でも有名なんだ・・・、うつけって。」

『うん、まあね。』

シャクシャクとりんごを食べながら答える。ゼンもりんごを手に取り、食べようとする。センリは自分の体に異変を感じ、慌てて叫ぶ。

『!!ゼン待って!!食べないで。何か盛られてる・・・。』

そういってセンリは床に崩れ落ちた。

「センリ!!」

「この匂い、リンゴの表面に毒が塗られてる・・・!!解毒剤を作るにもこの毒なら手持ちの薬草じゃ足りない!!」

そこに図ったかのようにタンバルンの衛兵が入ってきた。

「あなたは!」

「ふむ、りんごを食べたのは白雪殿ではなかったか。まあいい、友人に解毒剤を渡したければついてこい。」

白雪が知っている衛兵のようだ。苦しそうなセンリを見て、白雪は巻き込んでしまったことを悔やみ、衛兵についていくことを決めた。


白雪がそのままラジ王子の元へと連れて行かれ、センリ達は別室に通された。

「ほぼ軟禁だな。」

扉の前には衛兵が立っている。

『ごめん私がちゃんと確認してたらよかった。ちょっと変な味するなとは思ったんだけど。』

「変な味したのかよ!もうちょっと警戒心もて!!」

『まあ、ゼンが食べなくて良かった。』

「まったく、普段は警戒心強いのに自分のことになると途端にこれだもんな。」

「センリはもっと自分を大事にしたほうがいい。」

ゼンだけじゃなくミツヒデとキキにもお小言をもらってしまった。自分の事に疎いのは昔からの癖のようなものなので今更どうこうできるものではないのだが。今回は心配をかけてしまったようなので大人しく聞いておく。

『そういえば白雪大丈夫かなあ。心配だね。』

「そうだな、センリの時は俺たちがバックについてたしな。」

『あの時ほどゼンのありがたみを感じたことはなかった。』

「いつもだろ!」

「まあまあ、今回もゼンがいるんだ助け出す気があればだが。」

「あるに決まってる!」

『当たり前。』

「じゃあ白雪を助けに向かうとするか!」

そう言って四人はたちあがった。
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